2016.12.07タバコの害

妊娠中の喫煙はどんなリスクがあるの?妊婦さんに与えるタバコの影響は

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妊婦さんに与えるタバコの影響タバコが習慣化している女性であっても妊娠は可能です。また、妊娠中の喫煙を避けるかどうかは、個人の判断に委ねられているのが現状になります。

 

しかし、妊娠した体でタバコを吸い続けることは非常に危険です。妊婦の体もデリケートですが、お腹の中にいる胎児が喫煙で受けるダメージにも注意が必要です。

健康的な子どもを安全に産むためにも、妊婦と胎児にタバコが与える影響について把握しておきましょう。

 

 

タバコによる妊婦さんへの影響とは

周知の通り、タバコは多くの有害物質を含んでいます。ニコチンやタール、一酸化炭素など、人体に大きく影響を及ぼし、病気にかかるリスクを大幅に高めるものばかりです。妊婦の喫煙は、胎児だけでなく妊婦自身の命に関わる危険性があるため、あまり軽く考えるべきではありません。

 

妊娠中の妊婦の体は栄養素を血液によって胎盤に送ります。しかし、喫煙により血管が収縮すると、胎盤まで十分な血液が運ばれなくなるため、胎盤異常を引き起こすリスクが高まるのです。胎盤に異常が出てしまうと、最悪の場合、母子共に命の危険にさらされるおそれがあります。また、妊娠中の喫煙は流産早産のリスクを高めるというデータもあるのです。妊娠中の喫煙が胎児に与えるリスク

妊娠中の喫煙は、妊婦や胎児だけでなく、支えてくれる周囲の方々に対してもデメリットしかありません

 

妊娠中の喫煙が胎児に与えるリスク

妊娠中に喫煙していると、タバコの有害物質によって血液の流れが悪くなるため、胎児への栄養素と酸素の運搬が正常に行われません。命の危険もなく、無事に産まれてきた場合でも、体に何かしらの症状を抱えて生まれてくるリスクが高まると言われています。

 

妊婦の喫煙が胎児の体に悪影響を与え、体重が通常よりも遥かに軽い低出生体重児病気にかかりやすい体の子どもが生まれる可能性があります。また、胎児の時に十分な栄養素と酸素が供給されていないと、体だけでなく脳への影響も大きく出てしまうため、子どもの人生を左右しかねない症状を抱えて生まれる危険性が高まるでしょう。さらに、子どもの突然死の発症リスクも高くなると言われています。

 

 

妊婦さんだけの問題ではない

パートナーの協力子どもを安全に産むために禁煙は非常に重要です。しかし、妊娠中は精神的に不安定になりがちのため、1人で禁煙に取り組むのは現実的に難しいかもしれません。心のケアや、身の回りのことを手伝ってくれる存在がいると心強いでしょう。1人で抱え込まないように、必要に応じて周囲の人間にサポートを依頼しましょう。禁煙外来のある病院で、専門的な相談をしてみるのも良いかもしれません。

また、妊婦さん自身が喫煙しない場合でも、周囲にタバコを吸っている人がいると、副流煙を体内に取り込むことになってしまいます。産まれてくる子どもの健康を願うのであれば、パートナーの協力はもちろん、周囲の人間の理解を得ることも重要になってきます。

 

おわりに

成人した人間であってもタバコの喫煙はさまざまなリスクを抱えることになります。ましてや母親のお腹の中にいる、まだ体を形成できていない胎児にとって、あまりに重いリスクとなるでしょう。妊娠中の喫煙は「胎児への虐待」という強い語調で表現される場合があるほど、重く危険な行為です。可能であれば、妊娠が分かる前から禁煙の準備を始められると、落ち着いて禁煙に取り組めると思います。

 

母体である母親だけが、直接胎児を守ることができる唯一の存在になります。産まれてくる子どもが健康であるためにも、妊娠した時は喫煙をしないことが一番です。また、妊娠中だけでなく、子どもが生まれた後の子育て期間もタバコを控えるようにして、子どもの成長をあたたかく見守っていきましょう。

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