2016.12.10禁煙豆知識

禁煙中に飲酒はNGは?お酒を飲むとタバコが吸いたくなる理由

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お酒を飲むとタバコが吸いたくなる理由

お酒を飲むとついつい手が伸びてしまうタバコ。どちらも至福の時を彩る魅力的な存在ですが、禁煙を決めたら飲酒も断つべきです。その理由はどちらも脳に強い快感を与えるため依存しやすく、どちらか一方だけに絞るというのは困難でしょう。元からお酒が飲めないという場合を除いて、飲酒は禁煙の大敵とされています。

 

今回は禁煙中に飲酒はNGなのか?また、タバコとお酒による体への影響やお酒を飲むとタバコが吸いたくなる理由などをご紹介します。

 

 

禁煙中に飲酒はNG?

禁煙中に飲酒はNGタバコとお酒はどちらもドーパミンのような快感物質による依存性が高いため、禁煙を決めたら飲酒もするべきではありません。

 

その理由は禁煙をしつつ飲酒を続けようとすると、アルコールの影響でついタバコに手が伸びてしまうことがあるためです。また、タバコを控えた反動で飲酒量が増えると、肝臓に大きなダメージを与えてしまうこともあるため、禁煙をしている間は飲酒も控えることが推奨されています。

 

 

タバコとお酒による体への影響

タバコによる体への影響

タバコに含まれる化学物質は数千種に渡り、ニコチンやタールの他に一酸化炭素が含まれています。こうした有毒成分の影響で、気管支や肺は大きな負担を強いられることになります。肺胞は破壊され、気管支は炎症を起こすなど、循環器系にダメージを与えます。一酸化炭素は体内のヘモグロビンと結びつき、酸素の取り込みを妨害するのです。これにより慢性的な酸素欠乏状態となり、息切れや咳・痰といった症状を引き起こし、最終的には慢性閉塞性肺疾患(COPD)につながってしまうことも多々あると言われています。

 

お酒による体への影響

飲酒により摂取されたアルコールは胃腸で吸収され、肝臓へと運ばれます。アルコールは肝臓でアセトアルデヒドに分解された後、体内をめぐりながら最終的に水分や炭酸ガスとなって体外に排出されるのです。また、飲酒が続くとアルコール分解・排出が間に合わず、アセトアルデヒドが体内に蓄積しはじめます。この有害物質によって引き起こされる症状が、二日酔いや脂肪肝・肝硬変といった肝臓病です。

 

お酒を飲むとタバコが吸いたくなる理由

脳がタバコを求める長く喫煙・飲酒を続けていた人が禁煙を始めた場合、数時間から数日程度でニコチンによる快感が低減します。その後も脳は不足した快感を求めるため、その差を埋めようと飲酒量が増える傾向にあるようです。

 

タバコには様々な有毒物質が含まれていますが、その中でも特に強い依存性を持っている物質がニコチンになります。ニコチンは脳にあるニコチン受容体に作用し、快楽物質であるドーパミンを放出するのです。これが「タバコを吸いたい」と思ってしまう主原因ですが、同時にニコチンにはアルコールへの欲求を高めて、依存しやすくする作用が認められています。

 

また、アルコールにもドーパミン放出を促進する効果があり、その度に脳は快感状態に陥ります。ニコチンにもアルコールにも、共通して快感をもたらす効果があるため、両方の快感を知っている場合、どちらかが欠けると本能的にもう一方を求めるようになるのです。お酒を飲むとタバコが吸いたくなるという人がいますが、これはアルコールを摂取した時の快感をさらに強めようと、脳がタバコを求めることが理由だとされています。

 

おわりに

禁煙は簡単なようで実は難しく、挫折者の数は相当数に上ります。その理由は心身への反動や負担が理由になっており、その口寂しさからつい飲酒に走ってしまう人も少なくありません。しかし、飲酒を続けて酔いが回ってくると、ついタバコに手を出してしまうケースも多く、禁煙する際には同時に飲酒も控えるべきだとされています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加