喫煙者は多汗症になりやすい?タバコを吸うと汗臭くなる理由
喫煙者の中には、多汗症で悩んでいる方がいます。「多汗症がタバコと関係していることを知らなかった」という方も多いかもしれません。
これが元々の体質ではなくタバコによるものだとすれば、禁煙すれば改善されるでしょう。
それでは一体、喫煙と汗にはどのような関係があるかについてご説明します。
喫煙者は多汗症になりやすい
汗をかくという現象は、本来体内の水分を調節して体温を正常に保つための生理現象です。しかし、自律神経系の1つである交感神経の機能が乱れて優位になると、本来は水分調整が必要ない状態であっても、手足や脇、顔などに異常に汗をかいてしまう多汗症という症状が起こります。一般的に汗をかく状況とは、不安を感じたり、暑さを感じたりするときですが、多汗症は身体機能が正常に働かなくなっているため、精神状態や体温の上昇とは関係なく汗をかくようです。
多汗症の根本的な原因は、交感神経が優位になることです。交感神経は本来、緊張していたり、スポーツを行っていたりと脳が激しい活動を行っているときに活発になり、リラックスしているときは副交感神経が優位になるように人間の身体はできています。しかし、何らかの原因で自律神経が乱れ、交感神経が活発になると異常に汗をかく多汗症が発症してしまうのです。
つまり、タバコを吸うと汗をかきやすくなるという現象は、本質的にはタバコと交感神経に何らかの関係性があると言えるでしょう。具体的に、タバコを吸うと多汗症になりやすいと考えられる理由をご紹介しましょう。
ニコチンによる影響
喫煙で多汗症になる理由として挙げられるものが、ニコチンの摂取です。ニコチンには中枢神経を刺激して汗腺を活発にし、結果的に発汗を促す作用があります。喫煙者の中には、体調不良などでタバコを控えていたときに汗をかく量が減った、という経験を持っている方もいるのではないでしょうか。
汗の量が多くて困っているという方は、タバコによるニコチンの摂取を減らすことで改善できる可能性があります。実際に、ニコチンが自身の身体にどれだけ影響を与えているのか、感じられることでしょう。
喫煙の習慣性による影響
タバコは、習慣性の高い嗜好品です。ニコチンが発汗に影響を与えていることは前述しましたが、喫煙が習慣になってしまうと、日常的に体温調整機能が麻痺してしまいます。とくに多汗症がひどいという方は、習慣化しているタバコによるものかもしれません。
タバコに含まれているニコチンには依存性があるため、無意識のうちにタバコに手を伸ばし、当たり前のように毎日決まった時間やタイミングで吸っている方も多いでしょう。毎日朝起きて、歯を磨くように、一日のルーティンの中にタバコが組み込まれていることもあります。このように、喫煙が習慣化することで体温調節がうまく機能しなくなり、多汗症になりやすいのです。
禁煙したことで、多汗症が改善されたという体験談もあります。いきなり禁煙することが難しい場合は、タバコの頻度を徐々に減らし、毎日の習慣を無くしてみることから始めてみましょう。
おわりに
汗をかくこと自体は身体の機能として必要かつ重要なことのため、悪いことではありません。しかし、異常な量の汗が出てしまう多汗症で悩んでいるのであれば、改善策を探す必要があります。
また、タバコに関する多汗症の原因として挙げられるものは、ニコチン、習慣性、ストレスです。多汗症に日々悩んでいる喫煙者の方は、禁煙してみることをおすすめします。初めは無理のない範囲でタバコの本数を減らす、毎日吸うことを止めてみるなどからでも挑戦してみてはいかがでしょうか。
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