電子タバコに害はあるのか?電子タバコのメリットとデメリットを考える
近年、タバコに代わるアイテムとして注目されているものが電子タバコです。肺がんのリスクや気管支への影響、副流煙による二次被害などを抑えられるとして、愛煙家の間で流行の兆しを見せています。しかし、本当に紙タバコに比べて健康的で便利なのでしょうか。今回は、電子タバコの仕組みやメリット、デメリットなどについてご紹介します。
電子タバコの仕組み
日本ではさまざまな種類の電子タバコが売られていますが、一般的なタイプはカートリッジ、アトマイザー、バッテリーの3つの部品から構成されています。
カートリッジはドリップチップとも呼ばれ、電子タバコからミスト(蒸気)を吸う際に口につける部分です。バッテリーは電子タバコ本体を作動させる電力を蓄えるためのもので、頻繁に使用するのなら毎日充電が必要になります。アトマイザーはタンクとコイルに分かれ、タンクはリキッドをためておくためのもので、タンクから送られたリキッドを加熱したコイルでミストに変えることで、タバコの煙に似た霧状の煙を発生させます。
このミストが私たちの口に届き、まるでタバコを吸っているかのような感覚が得られるのです。
本当に無害なのか?
電子タバコのミスト自体にはタバコのような有害成分は含まれていないため、基本的に無害であると言って良いでしょう。
ただし、機械が壊れている場合、リキッドのまま誤飲してしまう可能性があります。リキッドにはニコチンなどの有害物質が含まれていることもあるため、絶対に誤飲は避けましょう。
過去に子どもやペットが電子タバコに触ってリキッドを誤飲し、病院に搬送されるケースが報告されているため、隠し場所を考えるなどした上で、取り扱いには十分な注意が必要です。
また、日本ではまだまだ電子タバコの認知度が低く、法的整備も発展途上の段階です。そのため、決められた喫煙スペース以外では吸わないようにしましょう。
電子タバコのメリット
タバコの欠点を補う商品として、電子タバコは開発されました。そのため、電子タバコの一番のメリットは健康を害するリスクがきわめて少ない、ということが言えます。
日本国内で売られる電子タバコについてはニコチンの含有が禁止されているため、従来の紙タバコのようにニコチン依存症になる心配もなく、受動喫煙による二次被害が起こることもありません。
また、紙タバコに比べて経済的であることも大きなメリットです。電子タバコの相場は5,000円~1万円と一見高額に思えますが、繰り返し使えることから長期的に見れば紙タバコよりもコストを抑えられます。
完璧とは言えない?電子タバコのデメリット
メリットばかりがクローズアップされがちな電子タバコですが、いくつかのデメリットもあります。
まずは品質の安全性です。電子タバコは開発からの歴史がまだ浅く、品質の保障が万全とは言えません。実際、一部の国では低価格な粗悪品も出まわっており、有害成分による健康被害や本体の爆発などの事例も報告されています。
次に、従来のタバコとは味が違う点が挙げられます。電子タバコはあくまで蒸気を吸入する機械であるため、タバコを吸っている感覚を得られない喫煙者も少なくありません。まだ改善の余地も多い電子タバコですが、日本国内においては生産および販売にあたりしっかりとしたガイドラインが定められているため、品質についても安定していると考えて良いでしょう。
おわりに
健康被害の低さとコストの面において、電子タバコは従来のタバコより害が少ないと言えます。ミストの香りが気にいったなどの理由で電子タバコに乗り換えられる方は、禁煙に対して大きなメリットになるのではないでしょうか。
火を使うわけではないため、火事ややけどの心配がなく、小さなお子さんのいる家庭でも安心ですが、誤飲を防ぐためにも子どもが手に取って遊ばないよう配慮してください。
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