タバコは、長い歴史を持ち愛好家も多い一方で、煙の過剰摂取による人体への悪影響は否めません。特にまだ体が発育途中の子どもについては、より一層の注意が必要です。喫煙者が子育て中ならば特に気をつけなければならないでしょう。
子どもがタバコの煙を吸い込むと、具体的にはどういった影響があるのか、タバコの詳しい成分から解説していきましょう。
タバコの煙にはどういう成分が含まれているのか
タバコの煙の成分には、大きく分けて三つの有害物質が含まれています。「ニコチン」と「タール」、そして「一酸化炭素」です。
本来、「タバコ」は植物の名前で、タバコの葉を加工して紙巻きのタバコが作られており、葉自体にニコチンが含まれているため、ニコチンを含まない「タバコ」は存在しません。ニコチンには習慣性があるため、依存症になるリスクがあります。喫煙の際は紙巻きのタバコを火で燃やしますが、酸素が不十分な状態での燃焼となるため、一酸化炭素が発生します。加えて、「ヤニ」とも呼ばれる、発がん性物質のタールもタバコの煙に含まれているのです。
タバコの煙を吸うことは、これらの有害物質を体内に取り込むことでもあります。大人の体より小さい子どもの体にとっては、より大きなリスクとなるのです。
子どもがタバコの煙を吸うリスク
煙を吸い込むため、空気が通る鼻、喉、耳に強く影響が出て、その系統の病気が発生することも確認されており、またタールによる発がんリスクも高まります。突然死のリスクが高まるという発表もあるため、子育て中の喫煙には細心の注意が必要でしょう。
タバコの影響を子どもに与えないための方法とは
家庭によっては、子どもがタバコの煙を吸わないように、「換気扇を回す」、「ベランダで吸う」と言った対策をしていることでしょう。しかし、タバコの煙はタールを含んでいるため、どれだけ換気扇を回した場合でも、壁などにヤニが付着し、こびり付きます。子どもがヤニに触れ、そのまま口にしてしまった場合など、対処が難しいケースが多いでしょう。
ヤニは壁や物以外に服、体にも付着するため、家庭内に喫煙者がいる限り、タバコと子どもを完全に切り離すことはできないと考えられます。子どもがタバコの影響を受けないようにする一番の方法は、やはりタバコをやめることなのです。
とは言え、ニコチンの習慣性などもあり、簡単にはやめられないのが現実です。しかし、喫煙の行為自体が「成長過程の子どもにリスクである」という意識を持ってください。今はその影響が出ていなくても、5年後10年後に病気になるかもしれません。子どもの未来のためにも喫煙リスクを考え、努力をする姿勢が大切です。
例えば、「喫煙は必ず外で」「外で着ていた服は、子どもに接触しないように扱う」など、リスクを抑える方法を工夫しつつ、無理のないペースで禁煙していくのも1つの手段でしょう。
おわりに
自分だけではなく、家族の健康を考えると、やはり喫煙はおすすめできません。「子どものため」と割り切って禁煙に挑戦するのも良いかもしれません。
現在喫煙していない方は、子どもや自身の未来のために、今後も控えた方が無難でしょう。喫煙者は、習慣性があるタバコをいきなりやめることは困難かもしれません。最近は禁煙するためのグッズが多く展開されているため、段階を踏んで徐々にタバコから離れると良いでしょう。
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