タバコにはサードハンドスモーク(三次喫煙)が存在することはご存じでしょうか。受動喫煙として知られるセカンドハンドスモークと比べてもそれほど知名度はなく、ついつい見落としがちになってしまうサードハンドスモークですが、その影響は決して見過ごせるものではありません。
今回は小さな子どもがいるご家庭ではとくに注意が必要となる、サードハンドスモークの実態や子どもに悪影響とされる理由、そしてその対処方法についてご紹介します。
タバコの残留物がもたらすサードハンドスモーク
サードハンドスモークは三次喫煙とも呼ばれる、タバコがもたらす第三の影響として考えられており、喫煙後の室内や車内の残留物からニコチンなどの有害物質を吸い込むことです。タバコの火を消したあとには、副流煙によって室内の椅子や壁、床、また喫煙者や周囲の人の服や毛髪などにタールやヤニが残留物として付着しています。これらのように、副流煙のように目に見えるわけではないけれども、実は人体に被害を与えるものがサードハンドスモークです。
乳幼児や子どもへの害
現段階では、数値や症例によってサードハンドスモークの影響が示されているわけではありませんが、サードハンドスモークが常にある環境で長期にわたって過ごした場合は、アレルギーが発症する可能性が示唆されています。大切な子どもたちをサードハンドスモークから守るためには、居住空間の衛生環境を整えてください。
掃除機や拭き掃除はマメに行い、カーテンやソファのカバーなどは取り外して洗濯するなど、子どもが触れそうな所だけでも集中して清潔さを保つことが、サードハンドスモークからの防衛策になります。
サードハンドスモークから身を守るには
サードハンドスモークの基本的な対策法は以下の通りです。
1.換気
2.掃除
3.洗濯
4.喫煙場所の考慮
中でも、とくに換気、掃除、洗濯は徹底すべき3項目になります。室内での喫煙は周囲にタバコの残留物が堆積するため、マメな換気や掃除・洗濯を徹底して行うことで、サードハンドスモークの被害を最小限に抑えることでしょう。また、小さな子どもがいる家庭では子どもたちが近寄らない場所でしか吸わないという工夫も有効です。
ベランダで喫煙するという対処法もありますが、マンションやアパートなど、場所によっては他の家庭に迷惑を掛けてしまうケースもあるため、十分に注意してください。
また、喫煙者本人も喫煙後にうがいをする、衣類を除菌スプレーで清潔にするなどの対策をとると良いでしょう。
おわりに
タバコの副流煙に含まれる成分が室内や衣類、毛髪などに付着することで引き起こされるサードハンドスモーク。ニコチンを始めとする多くの有毒物質を含む煙は、残留物となって子どもたちの脅威となる恐れがあります。サードハンドスモークの影響を防ぐには、換気や洗濯・掃除などを行い住環境の衛生管理を徹底することが重要です。
サードハンドスモークによる具体的な影響や被害については、まだ解明されていませんが、喫煙が周囲に悪影響を与えることは確かです。周囲やパートナー、子どものことなどを考えて、これを機に禁煙に挑戦してみるのも良いかもしれません。
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